こんにちは、皆さん!一人ぼっちユウトです。
今日は、円城塔の傑作『Self-Reference ENGINE』について語りたいと思います。この作品は、ただの小説ではありません。まるで物語そのものが意識を持ったかのような、不思議で挑戦的な体験でした。
世界観に飲み込まれる
『Self-Reference ENGINE』は、人間がすでに存在しない未来の世界を舞台に、「情報体」としての存在たちが織り成す奇妙なドラマを描いています。
しかし、ここには通常の物語のような「順序」も「原因と結果」も存在しません。
円城塔は、重力や時間、存在そのものをテーマに、言葉と論理だけで世界を構築してみせます。読者は、現実感をぐにゃりとねじ曲げられる感覚を味わうことになるでしょう。
登場キャラクター?それとも概念?
本作の登場人物は、もはや「人間」ですらありません。
彼らは情報であり、名前であり、自己言及するデータの塊です。にもかかわらず、彼らのやり取りはどこか人間的で、ユーモラスで、時に切ない――円城塔の天才的な筆致により、無機質な存在たちにも驚くほどの生命感が宿っています。
特に、自己言及を繰り返しながらも「自己」を確立しようとする彼らの姿には、どこか私たち人間自身の姿が重なって見えるのです。
破壊と創造の物語
『Self-Reference ENGINE』は、一見難解な構造を持っていますが、そこに流れる主題はきわめて普遍的です。
「存在とは何か」「意識とは何か」という根源的な問いを、時に笑いを交えながら、時に哲学的に、読み手に突きつけてきます。
個々の短いエピソードが、やがて一本の見えない糸でつながり、気づいたときにはひとつの壮大な「自己言及宇宙」が完成している――この驚きと快感は、本書を最後まで読んだ者だけが味わえる特権です。
印象に残ったエピソード
特に印象に残ったのは、「自己紹介をしながら自己を失っていく」エピソード。
存在するために自己を定義し続けるものたちが、言葉を使い果たすたびに少しずつ崩れていく描写は、ユーモラスでありながらも、恐ろしく、そしてどこか美しいものでした。
読後、ふと「自分とは何か」を改めて考えさせられる、そんな深い余韻が残りました。
まとめ
『Self-Reference ENGINE』は、SF好きはもちろん、哲学に興味のある方、そして「小説とは何か?」を考えたことがあるすべての読者に強くおすすめしたい一冊です。
難しい?もちろん。でも、それ以上に面白い。意味がわからない?大丈夫。わからなくても、感じることはできる。
そういう稀有な体験を、ぜひあなたにも味わってほしい。
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これからも、一緒に本の迷宮を探検していきましょう!
それでは、また次回お会いしましょう!
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